働き方

人に相談できず反省ばかりしてた自分が、経験して少し気付いたのは

ブロッコリー

初めて社会人として過ごした、この9ヶ月を振り返ってみます。自分は、今まで誰かに相談すること、何かを人と共有することをやってきませんでした。でも、会社で働き出すとそうも言っていられなくなりました。こんな自分が少しずつ進めるようになったきっかけや、その手助けになった本や考え方を紹介してみます。同じように、凍えたままで一歩を踏み出せない人たちに読んでもらえると幸いです。

ずっと他者との関わりがヘタなままでやってきた自分

自分は、他人から嫌われることを嫌っていました。周囲には、親や友人、先生がいましたが、積極的に関わろうとしてきませんでした。何か困ったことがあった時は、「何とかなるだろう」という精神と、時間が解決してくれた気分になっていました。そのため、交友関係は広く浅い状態に留めて、みんなにいい顔する人間でいようとしました。

そのせいなのか、関係が悪い人たち同士の間にいることが多かったです。喧嘩している人たちの間に入って、それぞれの言っていることを意訳して伝えたり、表では仲いい振りをしているけど、裏では悪口を言い合っている人たちの話を聞いたり。こういう問題に巻き込まれても、とにかく『自分でどうにかしなければ…』ということしか頭になく、誰かに相談することがありませんでした。結局、処理できないのに、一人で抱え込んでしまうことが積み重なり、最終的に引きこもりになってしました。今、その時の交友関係でつながっている人は数人しか残っていません。

自分なりに、うまくいかなかった理由をいろいろ考えてみた

それでも、最終的に手を差し伸べてくれたのは、自分からは相談しなかった親や友人、先生でした。自分自身が行動したことで、抜け出せたわけではありません。気遣ってくれた他者の手助けがあって、今の自分があります。

社会人になった今も、何かしらスムーズに人に相談できない時があります。しかし、引きこもっていた時よりも、確実に少しずつ相談できるようになってきています。人に相談するというハードルが自分の中でとても高くなっていたことや、自分で最終的に何とかできると勘違いしていたことが、ああなってしまった理由ではなかったかと、今なら考えられます。

避難場所としての図書館と銭湯、そして部屋を片付ける意味


引きこもりから抜け出して生活を変えたいと思って、自分ができる具体的な行動は何だろうと考えました。そこで思いついたのが、人がいても騒がしくない環境である図書館に行って、落ち着いた状態で本を読むことでした。そして、一週間に一回、好きな銭湯に行き、カツカレーを食べる。最後に、自分の部屋は綺麗に片付ける、でした。

図書館は、静かで落ち着く空間です。地元には自転車で約10分の場所に図書館がありました。小学生の頃は、特に勉強するわけでもなく図書館に行き、漫画や絵本を読んでいました。特に雨の日の図書館は好きで、時折聞こえてくるページをめくる音や、何かを書く音、うるさすぎない雨の音、誰からも邪魔されない空間で、とても居心地がよかったのを覚えています。そんな環境で勉強することにとても憧れていました。そこで音に注目しました。動画配信サイトには、雨の日の環境音やまるで図書館にいるような感覚になれる音だけの動画が配信されています。それをノイズキャンセリング機能付きのヘッドホンやイヤホンで聞きながら作業することで、雨の日や図書館にいる自分がいるような感覚になれます。いわゆる「作業用BGM」ですが、集中したい時は今でも雨音を聞いて作業しています。

銭湯も好きな場所で、大学留年中は何もない限り毎週水曜の昼に行くと決めていました。平日の真ん中で区切りがよくて、昼に行くと人が少なくて気持ち的にゆったりできるからです。上がった後は、カツカレーを食べて、図書館に行ってゆったり過ごしていました。友人には、『自分の家で、いい入浴剤使ったら?』と言われてしまいましたが、この時は、風呂に入るというより銭湯に行くことに意味がありました。

自分の部屋は、片付けた方がいいと思います。ここでの片付けるとは、物体がそこにあってもその状態が気にならないこと、行動する上で何かしら別の行動をしなくていいことです。例えば、本棚にある本の上に物が置いてあったり、本が縦に積んであったりする場合、特定の本を取る時、戻す時に物や別の本を移動させる必要があります。何か行動する前にまず、行動するための行動から始めなければいけません。部屋が散らかっている場合、この現象が部屋のいろいろな所で起こります。やらざるを得ない時は仕方なくやるかもしれませんが、疲れていたり病気の時、ふとした時にその行動自体やりたくなくなります。片付けることを面倒だと思って後回ししているため、結局やろうと思った行動ができずに終わってしまいます。

「自分の中の他者」で完結する必要はないという意味


他人に相談することをしなかった自分は、悩みの言語化や解決策を本に頼っていました。小説の登場人物が発した言葉や、参考書に書いてある考えなどに、何度も救われてきました。当時、かなりの回数読んでいた小説と参考書を紹介します。

『刹那の風景』は、3度目の人生を23番目の勇者から貰い冒険者となった刹那が、獣人族の弟子と一緒に旅をする物語です。人と関わっていくことを勧められた人間が、弟子との旅路で会った沢山の人々と関わっていく物語です。


この小説の主人公の言葉で、『自分の中にいる他者と会話していないか』という一文があります。この小説を読む前は、『他者が自分のことをどう思っているのか、悪い印象を持っているのではないか』と自分の中で完結し、気分が落ち込むことがよくありました。しかし、この主人公からは、「自分の中にいる他者と実際に存在する他者では、思っていることが違うかもしれない、だからその他者本人に聞かなければ本当のことは分からない」ということを教えてもらいました。

自分が何かに悩んだ時、抱え込むだけでなく誰かに相談するという選択肢が、ちょくちょく出てくるようになりました。直接聞くことのハードルが下がり、相談することが、想像以上に心の負担軽減になることを知りました。

「好きなことを動詞で考える」ことをヒントに


自分に新しい考え方があることを気付かせてくれたのが、森岡毅 著『苦しかったときの話をしようか』です。これは、どんな人がどんな本を書いているかと著者で本を探していた時に、林修先生のテレビ番組に出演して話をしていた森岡さんのことが気になって、辿り着いた本です。

この本では、就職の準備をする期間があったにも関わらず手を付けなかった子供に対して、親が経験や知識からどう考えるかがまとめられています。本の中に書かれている子供が自分にとても似ていたことと、限られた時間の中で自分の強みをどう見つけ、どのように自分自身を育てていくのかを知りたいと思い、この本を読んでいました。

この本の中に、『自分の強みは、好きなことの動詞にヒントがある』という一文があります。就職活動中、自分の強みは何かと考えても、そこから先に進むことはできませんでした。何を強みというのかが、分からなかったです。この本に出会ったことで、情報を「集める」こと、なぜだろうと「考える」ことから、何かしら「分析する」のが好きであると、ふんわりとした軸を見つけることができました。

小さくても、とにかく始めてみること


自分と同じように悩んだり苦しんでいる人たちで、今、何かやりたいことはありますか?ちょっとでも興味が湧いたら、その頻度や回数、個数を小さくしていってみてください。例えば、スクワット30回することがゴールなら、スクワット1回です。30回と1回、スタート地点は同じです。最初の1回をやってみることから始まります。小さくてもいいので、まずは一歩進むことが大切かもしれません。

今年の終わりに、この記事がささやかなギフトになればと願っています。年明けを待たずに、周りの誰かに相談してみてください。何かをシェアしてみてください。

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